ケツの周りは屎だらけ

2017/07/21

亀の歩みも馬鹿にならん。

とっくの昔にピョコピョコまくられたウサギの背中を見送って、草場の影で奴が寝ボケとる隙にぶっちぎる爽快なサクセスストーリーは童話だけの話で、現実はそのウサギの存在にすら気付かず精々カッパの援護を待っとる位がいいとこだろう。

肝心なのは亀が甲羅を持っとったって事で、道すがら外敵から身を守れたからゴールまで行けたというサブストーリーを描かんのが不思議でしょうがない。

そのおかげで散々えらい目に会う誰かさんみたく無教養な人間もおるが、いっそ無い甲羅は作ってしまえという発想にシフト出来た事を逆に感謝した時ようやく夢物語は始められる。

相変わらずカッパは見あたらんけど、製作段階も残すところは音源データをCDとして製品化するマスタリングという言わば魔法の粉をかけるような最終行程。

「ゆらゆら帝国」や「ギターウルフ」等を手掛ける事で知られるピースミュージックの中村さんにお願いした。

親身になって要望を聞いてもらい本当にありがとうございました!

PV製作の現場は米軍基地がある福生の16号線沿いをメインと決めとったので、カメラマン探しに銘々ぶらぶらしとる友人がおらんかと思っとる最中、HP写真やジャケット等を撮ってくれたフォトグラファーのHAMAが快く引き受けてくれた。

自作した絵コンテを元にパーツを組み合わせるパズルみたいなもんで、正味5分程やけど一本の映画を撮るような感覚だ。

1月の寒風吹きすさぶ撮影期間の約一ヶ月間のあいだ、奇遇にもHAMAのホームタウンが福生だった事も相まって毎週彼の家に厄介になりアレを楽しみながら創作活動。

空いた時間にカメラを単車のタンクにガムテープで固定し、山手通り、環八道路から井荻トンネルと時速120kmで蛇行…

失敬、法定速度でトリップ。

タンデムの撮影では後のHAMAの悲鳴と、走行シーンでは東京無線のお父っつぁんと戯れながら演奏シーンを含む全100TAKEのパーツ収集完了。

協力してくれたGOOD KING’Sさん本当にありがとうございました!

シナリオ通り並べたデータを千葉のフォトスタジオに根こそぎ送り、確認のやり取りでパズルを仕上げにかかると、ああだこうだとJAMセッションのようにアイデアが湧き自分の想像以上のものが出来ていく過程は音楽も映像も同じらしい。

映画監督と呼ばれるような大人が仕事として夢中になる遊びというのはわかる気がするし、銀幕スターが魅力的な黄色い声援を浴びて天狗になろうが彼等に罪はなく、むしろ健康そのもので終いには甲斐性ないやろう。

ただ一つはっきりしとる事は、真冬に単車に乗るべからず。

「武士は食わねど高楊枝」とはよく言ったもんやけど身体の感覚が死んでいく順番は、手、顔面、膝で、いくら見栄えが悪いからとはいえ極寒の中薄着でのPV撮影は二度とゴメンだ。

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